BotManager は、
「ファイアウォール → フィルター → ポリシー設定」の三段階検証モデルにより、悪性ボット(マクロ)を検出・ブロックします。
この多層的な検証構造により、単純な自動化スクリプトから高度化したボット攻撃まで、幅広く対応することが可能です。
1. ファイアウォール(第一段階の検証)
ファイアウォールは、すべての接続リクエストに対する最初の検証レイヤーです。
IP アドレス、国、ASN などを基準に、
ブロックリストおよび許可リストを設定し、対象アクセスを事前にブロック、あるいは例外的に許可できます。
ブロックリストを活用することで、
BotManager のポリシー処理に影響を与えることなく、先制的にアクセスを制御できます。
2. フィルター(条件ベースの詳細制御)
ユーザー定義フィルターでは、管理者が任意の条件を設定し、リクエスト属性に基づいて選択的に検出・ブロックを行えます。
フィルターは登録順、または設定された優先順位に従って順次実行されます。
上位フィルターで条件が一致した場合、下位フィルターは実行されません。
なお、フィルターで検知されたリクエストは、ボットとして個別ログに分類されるのではなく、フィルター単位の統計データとして集計されます。
主なフィルター項目
IP
Country
AS / ASN
HTTP Method
Query String
User Agent
JA3 / JA4 Fingerprint
Accept / Accept-Encoding / Accept-Language / Cache-Control / Content-Type Header
Protocol
Referrer
ファイアウォールと異なり、フィルターは複数条件を組み合わせた制御が可能です。
たとえば、特定の国に属する特定 IP のみをブロックするといった柔軟な設定ができます。
また、ファイアウォールがログ収集を行わないのに対し、フィルターは統計データを集計できるため、サービス要件に応じて最適な制御設計が可能です。
フィルター設定例
例 1 特定 IP のブロック
条件:IP equals 1.1.1.1
効果:1.1.1.1 からのリクエストは、すべてのボットポリシー適用前にブロックされます。
例 2 Query String が空のリクエストを選別
条件:Query String is empty
効果:Query String が存在しないリクエストのみを検出し、その後のブロックポリシーに引き渡します。
3. ポリシー設定(静的検出 + 動的検出)
BotManager では、静的タイプと動的タイプ、合計 8 種類のポリシーによって悪性ボットかどうかを判定します。
各ポリシーは管理画面上からリアルタイムで有効・無効を切り替えることができます。
静的タイプ
事前定義されたルールに基づく検出方式です。
HTTP ヘッダー分析
IP 管理
Selenium など自動化スクリプト検出
開発者ツール利用の検出
海外 IP 制御
固定ルールに基づく判定に適しています。
動的タイプ
リクエストの挙動をリアルタイムで分析し、行動パターンを基づいたボットを判定します。
代表例
直近 5 分間の平均アクセス回数に基づくトラフィック統計分析
クリック間隔の標準偏差による自動化判定
異常行動の検知
攻撃パターンの変化にも柔軟に対応できるのが特徴です。
多様なボット攻撃への対応
BotManager の三段階検証モデルは、単純なマクロから高度化した自動化ボットまで、幅広い攻撃を検出・ブロックできるよう設計されています。
カスタマイズ可能なセキュリティ設計により、公平で安定したシステム運用を実現しながら、顧客体験を損なうことなく安全性を確保します。